4月26日(水) 作家の値うち

福田和也の書いた本、『作家の値うち』を読みました。著者の名前は聞いたことはありますが、彼の書いたものを1冊も読んだことがない私。ようく考えてみれば評論家、批評家とよばれている方の本を読むことは皆無に等しい私なのでした(苦笑)。
エンターティメントと純文学の現役作家の主要作品たちを100点満点で採点したブックガイドということで、著者の書く文章やら内容のことよりも、自分の好きな作家、好きな作品たちにどんな点数がついているのか、そのことが気になってしかたがなかった私。

まず驚かされたのは小池真理子林真理子の書かれた作品たちの点数の低いこと。篠田節子の点が低かったことも意外。低いといえば鈴木光司渡辺淳一に対する酷評にはびっくり。渡辺淳一の作品が多くの読者を集めていることをして、日本民族の「衰退」の明確なしるしと受け取らざるえない、なんて、ちょっと酷すぎません?
逆に高得点だったのが石原慎太郎村上春樹。とくに村上春樹にたいする解説文、その手放しの誉めようは読んでいるこちらが戸惑うほど。96点というほとんど満点に近い『ねじまき鳥クロニクル』は未読ですが、読んでいてさっぱり意味が分からなかった…という意見を私のまわりではけっこう耳にしています。難しいことを難解に書くことよりも難しいことをより分かりやすく、そんな文章が好きな私なので、難解だといわれている本が高得点を取っている結果に首をひねってしまったのです。
純文学の作家は読者の通念に切り込み、それを揺らがせ、不安や危機感を植え付けようと試みる…そう著者はこの本で述べています。そういう意味では今までの自分の概念をくつがえしてしまう、村上春樹の作品は文学的な見解では優秀、ということなのでしょうか。ふー、なんだかむずかしい・・
だけど私の好きな作家、江國香織辻仁成の作品を高く評価している頁を読んで思わすにんまり。とくに辻氏の作品にたいして、「読む気にもならない」だとか「つまらない」なんていう評判をいろんなところで目にしていたものだから、著者が彼の作品をきちんと評価してくれていることが嬉しかった。
私って、やはりげんきんかも。

*BOOK・最近読んだ本でもこの本の感想を述べています。


4月20日(木) 気になる人は こぐれひでこ

毎月日にはたくさんの女性向けの雑誌が発売されます。そんな雑誌たちをチェックするのが楽しみ。
いつも楽しみにしているLEEですが、今月号の特集は私にはつまらなかった…。だけど雑誌「マフィン」のキッチンの特集がとてもよかったのです。いろんな人たちのこだわりのキッチンは見ているだけで楽しい。だけどあまりにもきれいで整頓されすぎていると、「この人、ほんとに料理を作っているのかしら」なんて意地悪なことを思ってしまう私。
紹介されていたいくつかのキッチンの中で、いちばん気に入ったのがこぐれひでこさん方のキッチン。大きな窓に囲まれたその場所には、彼女が選んださまざまな調理道具や雑貨たちが取り出しやすく並べられ、それはいい感じにゴチャっとしていて、いかにも料理をしている人のキッチン、という感じ。幸せのたまり場…そんな温かさが伝わってきたのです。

こぐれひでこさんが書かれた『ごはん日記』という題名の本を見つけました。彼女がうでをふるった毎日の料理、その美味しい献立たちが写真と文章で紹介されてあります。料理はもちろん、それが盛られた器とそのアレンジの素敵なこと。料理がただ食べるだけのものではなくてそこに作り手の感性が表れる…それを目でも楽しんでみる、そんな料理の奥深さを感じました。

今日の”はなまるマーケット”は散歩についての特集。なんとこの番組にもこぐれひでこさんが出演されていたのです。彼女は散歩歴15年の散歩の達人でもあるというのだから驚き。バスに乗り、気がむいたところで降りてそこでの散歩を楽しむ、そんな彼女流の散歩の楽しみ方が新鮮…。私もやってみたくなりました。
こぐれひでこさんの他にも散歩の達人たちが何人か紹介されていて、みなさんとても楽しそう。
お散歩・・・ 日々変わっていく季節だとか自分と対話する時間を楽しむこと。


4月11日(火) 本屋さんへ行こうよ

小雨まじりの昨日、桜がけむるように咲いている中、いつもの散歩コースの途中にある本屋さんに行きました。じつは昨日からスタートしたドラマ『永遠の仔』の原作本を求めたかったのです。ドラマを見てから本を読むと登場人物などが私の頭の中でドラマの配役と重なってしまうので、その前にどうしても、そう思って。
でもいざ書店で『永遠の仔』の本を手にとってみると、1冊がかなり厚めで字も小さくギッシリ詰まっていて、おまけに上下2巻もあるというかなりのボリューム。
今晩始まるドラマの原作本を今日読んでしまおう…そう思う私が無理というもの。あっさりと諦めました(笑)。今度文庫化されてからゆっくり読みたいと思っています。

発売したばかりの『MINE』にネットの友人が登場しているという情報を本人から聞いていた私は、さっそくその頁をチェック。彼女は私の想像していたとおりのとてもチャーミングな人。なんだか嬉しい。
並べられたふたつの雑誌の表紙が両方とも金城 武だったのが面白かった私は、そのうちのひとつ『CREA』を手にとってみます。今をときめくスター、海外の俳優さんたちの特集記事が目立っていて楽しい。目次で調べて大好きなプラッド・ピッドが紹介してある頁に直行した私は、彼のページだけを見て満足して本を閉じます。彼は誰がなんと言おうとすごぉくセクシー。大好き♪

出たばかりの雑誌『クロワッサン』はお花の特集でした。花は大好きだけど、ページいっぱいに花、花、花…だと見ているだけで目もおなかいっぱいになりそう。素っ気ないところに艶やかな花、だとか、お花の咲かせ方も空間が必要なことを思います。雑誌のレイアウトにそれを求める私はちょっと無茶だったかしら?

面白そうな本を見つけました。題名はトーキョー・キッチン・・東京で一人暮らしをしている若者たちのキッチンの写真、得意な料理などがモノクロの写真で紹介してあって、それは私の大好きな都築響一の本、『TOKYO STILE』のキッチン編という感じ。文章もワクワクと楽しそうだったので、近いうちにぜひ読んでみたい本です。

*今日買った本…山田詠美の『ベッドタイムアイズ指の戯れ』・新潮文庫で590円。


4月6日(木) グローバル・ヴィジョン

届いたばかりの冊子『こすもす』を読んでいると暮らしの達人パトリス・ジュリアンのことをあつかった記事を見つけて、彼のファンの私は嬉しくなってしまったのです。

「彼の部屋の写真が載るなんてめずらしい…」
載せられていたある写真に目がとまります。骨董品などの古いものと無造作に飾られたたくさんの植物がいっしょになって、そこに現れた日だまりのような空間。本文をようく読んでみると、なんとこの写真、彼が経営するレストラン『サントル・フランセ・デ・ザール』の写真だということ。ナチュラルで気取りがないこの空間はながめているだけでくつろげそうです。パトリスさんの自在で自由な植物のあしらい方も、真似したいところ。

グローバル・ヴィジョン…パトリスさん曰わく「日常のささやかな事柄から意味を見いだす感性や創造力」のことだそうです。この精神があれば、日々の暮らしがとても有意義で大切だということに気づき、暮らしをもっと前向きに楽しめそう。
この記事を読んだ私は、本棚から彼の書いた本『生活はアート』を引っぱり出して読みます。写真のレストランはなんと昭和四十年代に建てられた古い木造住宅を改装したものだったのですね! だからこそ店内に置かれたアンティークな物たちとの相性がいいのでしょう。

アンティークで思い出しましたが、古いもの、どこか懐かしい気を放つものにとても惹かれます。いわゆる骨董品を集める、というのではないのですが、ペラペラした新しいものは今の私の心を素通りするみたい。
私のページの ESSAYのコーナーで紹介した辻 修のうつわ、まるで貝殻のようなベージュの濃淡が美しいステンドグラスのライト、手描きのかすれた薔薇がペイントされた木製のティッシュケース、どこか懐かしいミルクホワイト色の丸い掛け時計…わが家にいつのまにか集まってきた古いオーラを放つものたちが、今の私のいちばんの宝物。

それらお気に入りのモノたちを、少しずつ私のページで紹介したいと思っています。