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私たちが好きだったこと
宮本輝さんが書かれた同名の原作本が大好きな私だから、この本をネットの友人から薦められた時、ワクワクしてしまったのです。
ひょんなことから公団マンションに同居することになった男女4人の生活・・・
仕事、恋、悩みなど、4人それぞれにいろんな出来事が起こるのですが、おたがい助けあいながら暮らしていきます。
助けあう…ちょっと違うかもしれません。「がんばれよ!」なんて強く励ましたりベッタリ寄り添う、という感じではなくて、どこか淡々と暮らしていて、でも心の底では相手のことを思い、見守っているその感じ…映画に流れる空気がとてもよくて、私もその中にはいっていきたい、そう強く思ったほど。
不安神経症を患っている愛子(夏川結衣)をいたわり助ける、恋人北尾与志(岸谷五朗)のやさしさが胸にしみた映画。
愛子を愛するがために彼女の幸せを祈って彼女の新しい恋、結婚を許す与志ですが、相手を何がなんでも自分のものにしてしまう、そんな激しい恋がある一方で、こんな静かな恋があるのかと、感じ入ってしまいました。恋と並行して進む、思いやりの心が、なぜだか哀しい。
素っ気ないほどのシンプルな無地のカーテン、食事時に四人がかこんだ丸テーブル、横のスタンドのやわらかい光…
居心地がいい部屋に四人の友情が漂っていて、見ている私もやさしい気持ちになってきました。このあいだ見た映画『落下する夕方』が白のイメージが強かったのに対し、この映画はやわらかいベージュのイメージ。白よりピュアさはないものの、誠実だとか、堅実なもののよさを感じます。
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