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四 月 物 語



岩井俊二監督作品。桜の季節、大学に通うために東京で一人暮らしをはじめた女の子のお話です。

松たか子主演の卯月はけっして器用な女の子ではありません。新しい生活、未知との出会いに新鮮な驚きをおぼえる一方で、とまどいながらオロオロしてしまうタイプ。大学での新しい生活、自己紹介ひとつとっても他の学生と違って卯月は上手くしゃべれない・・いろんなことに不器用で新しい環境にすぐにはとけ込めない私だから、彼女の姿はよけい共感をよんでしまったようです。

恋する人に会うために自転車をこぐ卯月の姿。その映像がまわりの景色といっしょになって私の胸にやきついています。
ラストのあたり、土砂降りの雨の中、傘にまつわるシーン。やさしい人々と恋の行方…スクリーンに映し出される大好きな場面たち。
ほとんどストーリーらしいストーリーはありませんが、全体にうっすらと白の紗をかけたような美しい映像が、松たか子演じる卯月の初々しさを引き立てているよう。

ひたむきな女の子の春は美しいけどせつない

その時にはありふれた青春の1ページが後に振り返るとどんなにきらめいた時間だったのか…過ぎ去ってしまったものたちが、ふたたび胸をあたためます。