夏草の女たち


前にテレビで放映されたのを観てとても感動した私は、この映画がもう一度観たくてビデオを借りてしまいました。昭和27年、中野にある古くて小さなアパートと、そこに住むたくましい女性たち。彼女たちは口が悪くて会うと喧嘩ばかりしています。そのくせ何かあると相手をかばい、一生懸命に手をさしのべようとするのです。こに映画に登場する女性たちの多くはけっして上品とはいえないタイプなのですが、一見はすっぱな彼女たちの言動から、やさしさや思いやりが感じられて、見ていてとても気持がよかったのです。

どちらかと言えば暗いタッチの映画でしたし、けっしてハッピーエンドではなかったのに、見終わったあとで心に残ったものがあたたかくて、その気持ちをかたまりにしていつまでも心に残しておきたい・・そんな映画でした。
映画に登場するのはたくましくて強くて、でもシンはとても優しい女性たち。ゴツゴツした岩の中から価値ある宝物が見つかるように、自分にとって大切な人、真の友人が見つかると幸せですよね。
見せかけだけのやさしさに惑わされないよう、人の心の根っこの部分をきちんと見ることができる、そういう人になりたいな。
あと、戦地で敵と戦ってきたのが男性なら、残された女性たちも戦争の爪痕とずっと戦ってきたんだなあ、なんて、今さらのように思ってしまいました。

子役の二人、とくに男の子の演技や仕草がとても可愛くて、映画を見ながら思わずニコニコしてしまいました。