キルトに綴る愛


地味なタッチで進んでいきますが、祖母世代から孫の世代に語り継がれる語りが心にじんわり沁み入り、ラストのあたりではさわやかな感動がおそいます。女性にお薦めの映画。

大学生フィン(ウィノナ・ライダー)が卒業論文を仕上げるために祖母のいる田舎へ。そこで祖母とその仲間の女性たち7人がいっしょになってキルトを縫っていく姿を見ます。語られる女性たちの自分史…愛の物語。歩いてきた道はけっして平坦ではなかったものの、ひとりの女性として相手を心から愛した、そんな自分を回想するシーンが印象的。他の人から見ると平凡に見える人生も、自分にとってはかけがえのないもの。楽しいこと、悲しいこと・・・一針一針日々の思いを縫い合わせていくうちに、一枚の大きな人生(作品)が生まれていきます。ちょうどキルトのように。

じつは主人公のフィンは、恋人がいながら浮気をしてしまいます。お相手の青年が差し出す、真っ赤に熟れたイチゴの美味しそうなこと。思わず飛びつきたくなる、あま〜い誘惑。もし一瞬の誘惑に負けてイチゴを食べてしまったら…よくないことも、きっと人生のパーツのひとつ。

キルトを綴る女性たちの愛の歴史に触れた時、結婚を迷っていたフィンの気持ちがかたまります。たとえ困難が待っていようとも、愛する人と一緒に歩いていくことを決断するのです。
この映画のラスト、好きです。明るい希望を感じさせられるから。